使い方
- 月給か時給かを選び、給与を入れます。月給なら、家族手当・通勤手当・住宅手当など割増の計算に入れない手当と、固定残業代(あれば)も入れます。
- 年間の休日の日数と1日の所定労働時間(会社の就業規則で決まった時間)を入れます。給与明細や就業規則に「月平均所定労働時間」があれば、そちらを入れます。
- 1か月に働いた時間外・休日・深夜の時間を入れると、残業代が出ます。
入れた数字はどこにも送りません。計算はこのページの中(ブラウザ)で行います。
残業代の計算のしかた
残業代 = 1時間あたりの賃金 × 割増の率 × 時間 です。
- 1時間あたりの賃金(月給):月給から除く手当を引き、1か月の平均の所定労働時間で割ります。1か月の平均の所定労働時間は「(365日 − 年間の休日) × 1日の所定労働時間 ÷ 12」です(労働基準法施行規則19条)。年間休日120日・1日8時間なら 163.33時間です(厚生労働省のモデル就業規則の式。うるう年も365日で計算しています)。
- 除く手当:家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に払われた賃金・1か月をこえる期間ごとに払われる賃金(賞与など)は除きます(労働基準法37条5項・施行規則21条)。名前ではなく中身で決まるので、全員に同じ額が出る「住宅手当」などは除けません。
| 働いた時間 | 割増の率 |
|---|---|
| 時間外(1日8時間・1週40時間をこえた分) | 25%以上(1.25倍) |
| 時間外のうち、1か月60時間をこえた分 | 50%以上(1.5倍)。2023年4月から中小企業も |
| 法定休日(週1日の休日) | 35%以上(1.35倍) |
| 深夜(22時〜翌5時) | 25%以上(上乗せ) |
| 時間外+深夜 | 50%以上(月60時間をこえた分は75%以上) |
| 法定休日+深夜 | 60%以上 |
- 法定内残業:所定労働時間が8時間より短い人(7時間など)が、所定をこえて8時間まで働いた分は、割増なしの通常の賃金です(会社の決まりで割増があることもあります)。
- 法定休日でない休み(週休2日の土曜など)に働いた分は、休日の35%ではなく、週40時間をこえれば時間外の25%です。
- 法定休日に働いた時間は、時間外(月60時間の判定)には数えません。法定休日でない休みに働いた時間外は数えます。
- 常時10人未満の商業・映画演劇・保健衛生・接客娯楽の事業場は、1週の法定労働時間が44時間です(労働基準法施行規則25条の2)。
端数の扱い
厚生労働省の通達(昭和63年3月14日 基発第150号)で、次の処理は認められています。このツールでも選べます。
- 1か月の時間外・休日・深夜の、それぞれの合計の時間の、30分未満を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げる。
- 1時間あたりの賃金・割増賃金、1か月の合計の額の、50銭未満を切り捨て、50銭以上を1円に切り上げる。
毎日の残業時間を15分・30分単位で切り捨てるのは認められていません(1分単位で数えます)。
固定残業代(みなし残業代)があるとき
固定残業代は、決まった時間分の残業代を前もって払うものです。実際の残業代が固定残業代をこえたら、会社はその差額を払う必要があります(平成29年7月31日 基発0731第27号)。このツールで固定残業代を入れると、何時間分にあたるかと、足りない額を出します。
よくある質問
未払いの残業代はさかのぼって請求できる?
賃金の請求権の時効は、2020年4月1日以降に支払日が来た分は、当分の間3年です(労働基準法115条・143条)。タイムカード・勤怠の記録・給与明細を残しておきましょう。会社と話し合っても払われないときは、労働基準監督署か弁護士に相談します。
管理職だと残業代は出ない?
労働基準法の「管理監督者」にあたる人は、時間外・休日の割増の対象外です。ただし深夜の割増は払われます。また、「管理職」という名前でも、実際の権限・働き方・待遇から管理監督者にあたらない人は、残業代の対象です。
歩合給・年俸制の場合は?
歩合給は、歩合給の総額を総労働時間で割った額が1時間あたりの賃金で、時間外の割増は「1.25倍」ではなく「0.25倍」の分だけです(1倍の分は歩合給に含まれているため)。このツールは歩合給の計算には対応していません。年俸制は、年俸を12で割った額を月給として計算するのが一般的です(施行規則19条は「前各号に準じて」とだけ定めています)。年俸の一部を賞与として分けて払っていても、あらかじめ額が決まっていれば、割増の計算から除けません。
手取りはいくらになる?
残業代を含めた月給で「手取り計算」をすると、社会保険料・税金を引いた額がわかります。