養育費・婚姻費用を計算する(算定表)

払う人と受け取る人の年収、子どもの人数と年齢を入れると、家庭裁判所の算定表(令和元年版)で読んだ養育費・婚姻費用の月額を出します。計算式での目安や、子ども1人あたりの額、2026年4月からの法定養育費もわかります。

計算するもの
万円
万円

子どもと暮らす人。収入がなければ 0。

人
人

年収は、給与なら源泉徴収票の「支払金額」(税金などを引く前、賞与を含む)。自営業なら確定申告書の「課税される所得金額」に、実際には払っていない控除(基礎控除・青色申告特別控除など)を足した額。児童手当・児童扶養手当は入れません。

使い方

  1. 「養育費(離婚したあと)」か「婚姻費用(別居中の生活費)」を選びます。
  2. 払う人(ふつうは収入の多い人)と、受け取る人(子どもと暮らす人)の年収と、収入の種類(給与・自営業)を入れます。
  3. 子どもの人数を、0〜14歳と15歳以上に分けて入れます。

家庭裁判所の算定表で読んだ月額と、計算式での目安が出ます。入れた数字はどこにも送りません。

算定表とは

  • 家庭裁判所が養育費・婚姻費用を決めるときに使う目安の表です。今は、令和元年(2019年)12月に公表された「令和元年版」が使われています。養育費は表1〜9、婚姻費用は表10〜19で、子どもの人数と年齢で表が分かれています。
  • 縦の軸が払う人の年収、横の軸が受け取る人の年収で、それぞれ給与と自営業の目盛りがあります。年収は、いちばん近い目盛りで読みます(このツールも同じ)。
  • 表の金額は、子ども全員の分を合わせた月額で、1万〜2万円の幅(帯)で示されています。ふつうの事情はこの幅の中で考えられていて、幅をこえる額になるのは、表のままでは著しく不公平になる特別な事情があるときに限られます。
  • 表は給与2,000万円・自営1,567万円まで(受け取る人は給与1,000万円・自営763万円まで)です。それをこえるときは、家庭裁判所で事情に応じて決めます。

年収の見方

  • 給与:源泉徴収票の「支払金額」(税金や保険料を引く前の額。賞与を含む)。給与明細は1か月分で賞与が入っていないので、使うときは気をつけてください。
  • 自営業:確定申告書の「課税される所得金額」に、実際には払っていない控除(基礎控除・青色申告特別控除・払っていない専従者給与など)を足した額。
  • 児童手当・児童扶養手当は、受け取る人の年収に入れません。

計算式(標準算定方式)

算定表は、次の考え方で作られています。

  1. 基礎収入:年収から税金・社会保険料・仕事の経費・住居費などを除いた、生活に使える部分。年収に「基礎収入の割合」(給与は年収に応じて54〜38%、自営業は61〜48%)をかけて出します。
  2. 子どもの生活費:親を100としたとき、0〜14歳の子は62、15歳以上の子は85とします。
  3. 養育費:子どもの生活費(払う人の基礎収入 × 子の指数 ÷(100+子の指数))を、2人の基礎収入の割合で分けた、払う人の分です。受け取る人の基礎収入のほうが多いときは、2人で半分ずつとして分けます。
  4. 婚姻費用:2人の基礎収入の合計を、払う人(100)と受け取る人の世帯(100+子の指数)に分け、受け取る人の世帯の分から、受け取る人の基礎収入を引いた額です。

月額は、年額を12で割った額です。このツールの「計算式での目安」は、基礎収入の割合の区切りを使った計算です。算定表は割合を丸めずに作られているため、帯の境目の近くでは、計算式の目安と算定表の帯が少しずれることがあります(そのときは画面でお知らせします)。家庭裁判所では算定表を使うので、算定表の帯を目安にしてください。

子どもが2人以上のとき、1人ずつの額は、合計を子の指数(62・85)で分けて出します(裁判所の説明の方法)。

決めずに離婚したとき(法定養育費)

2026年4月1日に施行された改正民法で、養育費を決めずに協議離婚したときは、決まるまでの間、子どもと暮らす親が、もう一方の親に、子ども1人あたり月2万円の「法定養育費」を請求できるようになりました(民法766条の3)。子どもが18歳になるか、養育費を決めるまで続きます。2026年3月31日までに離婚した人には使えません。法定養育費は最低限の暫定的なもので、きちんとした額は、話し合いか家庭裁判所の調停・審判で決めます。

よくある質問

算定表の金額で決めないといけない?

話し合いで決めるときは、2人が合意すれば算定表と違う額でもかまいません。話し合いで決まらないときに、家庭裁判所の調停・審判で算定表が目安として使われます。私立の学校の費用・病気の治療費など、算定表に入っていない特別な費用は、別に話し合います。

何歳まで払う?

取り決めによります。成年(18歳)までとすることも、大学を卒業するまでとすることもあります。2022年4月の成年の引き下げより前に「成年に達するまで」と決めたものは、基本的に20歳までと考えられています。

決めた養育費が払われない

家庭裁判所の調停・審判で決めたものは、家庭裁判所から支払うように勧めてもらう(履行勧告)ことや、給与などの差し押さえ(強制執行)ができます。2026年4月からは、父母の間の取り決めの文書でも、子ども1人あたり月8万円までの分は、差し押さえを申し立てられます(先取特権)。まずは家庭裁判所や法テラスに相談してください。

この計算の数字はどこから?

算定表の金額は、裁判所が公表している算定表(令和元年版)の19の表を読み取った値です。計算式は、司法研究の報告と、その考え方を紹介した資料をもとにしています。最終的な額は、それぞれの事情で決まるので、目安として使ってください。